・不妊症の原因と検査
不妊症の原因は、男性側にある場合と女性側にある場合があります。
男性側に不妊症の原因がある割合は全体の48%だと言われていて、女性の方に不妊症の原因がある割合は40%だと言われています。
残りは検査をしても原因が掴めない不妊症です。
女性が不妊症の原因だった場合卵巣の機能不全か子宮内膜症などの病変を抱えているケースが考えられます。
男性側の場合は、無精子症や性交障害等などに不妊症の原因があると考えられます。
・不妊治療の効果
不妊治療の医療技術の進歩によって、年々治療効果が上がってきているのは確かです。
確実に妊娠するということは保証されませんが、回数を重ねるごとに妊娠する確率は高くなるようです。
大体の目安で、人工授精をおこなった場合だと、4回目辺りで、人工授精で妊娠できるかどうかが分かります。
もし、4回人工授精をおこなっても妊娠しない場合は、体外受精や顕微授精に治療方法を切り替えていくことになります。
・不妊治療の種類
不妊治療には一般的なタイミング療法と、精子を選別して採取し受精を促す人工授精(体内受精)。
他には、精子と卵子の双方を採取して、培養し体の外で受精させる体外受精などがあります。
体外受精で妊娠したい場合は、人工的に精子を卵子と結びつける顕微授精を行って胚を作っていきます。
人工授精や体外受精、顕微授精は専門の設備があるクリニックでないと治療ができませんので、事前によく調べてから産婦人科を受診する必要があります。
あと、こういった治療は費用的な負担が大きくなるので、夫婦でよく相談して治療方針を決めていかなければなりません。
・不妊治療を始める目安
妊娠するかどうかというのは人それぞれなのですが、夫婦が避妊をせずに性交渉を行った場合、平均して2年以内には、多くのカップルが妊娠しているというデータがあります。
そのことを踏まえると、2年経っても妊娠しない場合に、一度不妊ドックを受けてみるのがいいかと思われます。
不妊ドックで、すべての原因が突き止めれるわけではないですが、今後の治療の仕方を考えるためには必要な検査になりますので、不妊治療を始める前には必ず受けるようにしましょう。
・不妊治療で必要な費用
タイミング療法までは、保険適用治療になるので3割負担です。
人工授精、体外受精、顕微授精は自由診療になるので、全額を自分で負担しなければなりません、
都道府県では、不妊治療に使える補助金を支給していますので、それらを積極的に活用することで少しでも経済的な負担を少なくしていくよう努める必要があるでしょう。