・不妊治療「体外受精」とは?
不妊治療で最も効果的な治療と考えられているのが体外受精です。
体外受精とは健康な精子と卵子をそれぞれ採取して、培養液の中で人工的に受精させる方法のことを言います。
人工授精(体内受精)の次のステップで、検討される治療方法の一つです。
不妊治療専門のクリニックでは、卵子を凍結保存しておく設備も完備されています。
・体外受精の成功率は?
体外受精で妊娠する確率は、大体10%から20%前後が目安だと考えられています。
多くのケースで4回目までの体外受精で妊娠できるか?それとも体外受精では妊娠できないか?の判断がつきます。
何度体外受精を行なっても妊娠しない場合は、難治性着床不全の傾向があるため、その症状に関する治療を行っていくことになります。
ちなみに着床不全の治療には、免疫抑制剤が使われ、体が移植した受精卵を拒絶しないようにお薬で抑えて経過観察を見ていくことになります。
・体外受精の費用について
体外受精の費用には、30万円から40万円程度の料金が掛かるということを想定しておかなければなりません。
仮に4回体外受精をおこなった場合だと、検査費用なども含めて200万円程のお金が掛かります。
高額な費用負担になるので、国が支給している不妊治療のための補助金を活用したり、医療費控除として確定申告をして負担を下げるなどして、経済的な負担を下げていくようにしていかなければなりません。
ちなみに、体外受精がうまくいかず顕微受精を行う場合は、さらに追加費用が必要となります。
・顕微授精加算
顕微授精とは、体外受精から一歩踏み込んだ治療法で、より受精しやすいように人工的な処置をする方法です。
通常の体外受精では、培養液の中で精子と卵子が自然に受精するまで待つのですが、顕微授精は顕微鏡を使って人の手で、卵子に精子を注入する方法になります。
この方法は、体外受精でも受精できなかった場合に、次のステップアップとして検討される治療方法になります。
ちなみに顕微授精は、体外受精の費用に顕微授精加算という料金が加算されて請求されます。
・体外受精とタイミング療法との違い
タイミング療法は、その名の通りタイミング指導と超音波検診で妊娠のサポートをする治療になります。
それより一歩踏み込んだ体外受精は、精子と卵子を採取して人工的に受精を促す治療のことをいいます。
タイミング療法は保険診療で、体外受精は自由診療になりますので、費用負担も全然違ってきます。